十字ドライバのサイズ表:PH1、PH2 はどのねじに? M3 なべ小ねじは 1 番
どの番号のドライバを使うかは、ドライバの規格には書かれていません。ねじ自身の製品規格の、十字穴番号の行に書かれています。ISO 7045 のなべ小ねじでは M3 は 1 番の十字穴で、2 番に変わるのは M3.5 からです。三つの ISO ねじ規格の番号の対応と、ドライバ側は 0 番から 4 番しかないことをまとめます。読了まで約 5 分。
番号はねじの規格にある
ドライバ先端の規格 ISO 8764-1 は PH 先端の形と寸法を 0 番から 4 番まで定めており、 十字ドライバの先端には自分の表がありで一欄ずつ読みました。 そこには 2 番の先端がどんな形かは書いてあっても、どのねじに 2 番を使うかは書いてありません。 それはねじごとの製品規格の寸法表の「Recess no.」の行にあります。
小ねじ:なべと皿
ISO 7045(十字穴付きなべ小ねじ)と ISO 7046-1(十字穴付き皿小ねじ、強度区分 4.8)の表 1 は、 十字穴番号の区切りが同じです。
| 十字穴番号(ドライバ PH) | ねじの呼び |
|---|---|
| 0(PH0) | M1.6、M2 |
| 1(PH1) | M2.5、M3 |
| 2(PH2) | M3.5、M4、M5 |
| 3(PH3) | M6 |
| 4(PH4) | M8、M10 |
M3 は M2.5 と同じ 1 番です。同じ表の十字穴の径 m(H 形、参考値)を見るとわかります。なべの M3 は 3.0 mm、M3.5 で 3.9 mm に跳び、 番号が変わるのはこの間です。M3.5 には括弧が付いており、ISO 7045 の注は括弧内の呼びはなるべく使わないとしています。
タッピンねじ:別の表
タッピンねじは ST の呼びを使い、十字穴付きなべタッピンねじは ISO 7049 です。 十字穴番号の行は結合セルで境界が読みにくいため、当サイトは同じ表の十字穴の径 m を ISO 7045 と突き合わせて確認しました。
| 十字穴番号 | ねじの呼び | H 形の m(参考) |
|---|---|---|
| 0 | ST2.2 | 1.9 mm |
| 1 | ST2.9 | 3.0 mm |
| 2 | ST3.5、ST4.2、ST4.8 | 3.9、4.4、4.9 mm |
| 3 | ST5.5、ST6.3 | 6.4、6.9 mm |
| 4 | ST8、ST9.5 | 9.0、10.1 mm |
ST2.9 の 3.0 mm は小ねじの M3 と同じなので 1 番、ST3.5 の 3.9 mm は M3.5 と同じなので 2 番です。 同じ番号なら十字穴の大きさは同じで、ねじの種類は関係ありません。
M3 に 2 番を使うと
1 番の穴に 2 番の先端を入れると底まで届かず、上の縁だけで力を伝えることになります。たいていは穴が丸くなりドライバが滑る、 カムアウトになり、ねじ山自体は傷みません(カムアウト:十字穴ねじについて最も広まっている一文は、逆である)。 逆に M4 に 1 番を使えば先端が小さすぎ、力が少ない接点に集中します。どちらも当サイトに一次の測定はなく、ここでは接触位置だけを述べています。
PH と PZ は別物
ISO 7045 と 7046-1 の十字穴には H 形(フィリップス)と Z 形(ポジドライブ)があり、ISO 8764-1 の先端も PH は H 形、PZ は Z 形用です。 番号の区切りは同じでも、ドライバは互換ではありません。Z 形の穴は十字の間に細い線が四本あります。
PH00、PH000 は?
ISO 8764-1 の先端の表は 0〜4 番で、ISO 7045 も M1.6 の 0 番から始まります。PH00、PH000 は工具メーカーが極小ねじ用に作るサイズで、 両規格の表の外です。使う場合はねじや工具のメーカーの資料に従ってください。極小ねじの寸法は 極小ねじの寸法表にあります。
このページから言えないこと
番号は ISO 7045、7046-1、7049 の公開プレビューからだけ引いています。ほかの頭部形状や JIS(B 1111 など)、旧 DIN は読んでおらず、 区切りが違う可能性があります。PH00、PH000 の寸法は示しません。番号違いの影響は測定ではなく記述です。
この記事は手順 4、駆動部を扱います。全体の順序は相手材、ねじ、頭部、駆動部、表面処理、書類で、これを崩すと微調整ではなく手直しになる理由はねじの決め方にあります。
よくある質問
M3 のねじには何番のドライバ?
ISO 7045(なべ)と ISO 7046-1(皿)の表 1 では M3 は 1 番の十字穴で、PH1 を使います。M2.5 も 1 番、M3.5・M4・M5 が 2 番です。
PH2 が合うねじは?
小ねじ M3.5、M4、M5 と、タッピンねじ ST3.5、ST4.2、ST4.8 です(ISO 7045、7046-1、7049 の表 1)。
十字ドライバのサイズはいくつある?
ISO 8764-1 の PH 先端は 0〜4 番です。0 番は M1.6・M2、1 番は M2.5・M3、2 番は M3.5〜M5、3 番は M6、4 番は M8・M10。PH00、PH000 はこの規格の外の、より小さい工具メーカーのサイズです。
参考資料
- ISO 7045:2011 —— 十字穴付きなべ小ねじ、部品等級 A。表 1(公開プレビュー)
- ISO 7046-1:2011 —— 十字穴付き皿小ねじ、強度区分 4.8。表 1(公開プレビュー)
- ISO 7049:2011 —— 十字穴付きなべタッピンねじ。表 1(公開プレビュー)
- 十字ドライバの先端には自分の表がある —— ISO 8764-1 の 0〜4 番
三つのねじ規格はいずれも iteh の公開プレビューで読み、表 1 を画像にして一欄ずつ確認しました。ISO 7049 の十字穴番号の行は結合セルのため、十字穴の径 m を ISO 7045 と突き合わせて区切りを確認しています。ドライバ先端の寸法はリンク先にあり、ここでは繰り返しません。
お問い合わせ
十字穴付きねじを指定する場合は、頭部形状、ねじの呼び、十字穴の形(H 形か Z 形か)、ラインでドライバ番号が決まっていればその番号も書いてください。
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