会社概要
維勳螺絲股份有限公司(WEI SHIUN FASTENERS CO., LTD.)は、 1994 年に台湾・新北市樹林区で創業した精密ねじの製造会社です。 ブランド名は台湾では「虎牌」、輸出向けには Tiger Fasteners を使っています。
M6 以下が専門で、量産の主力は M1.0 から M5.0 です。 この寸法帯は線材も金型も転造も検査も設備が別になるため、 M6 から上を主戦場にしている工場とは、そもそも持っている機械が違います。 線材の受け入れから成形、検査、梱包までを敷地内で完結させています。
基本情報
| 商号 | 維勳螺絲股份有限公司/WEI SHIUN FASTENERS CO., LTD. |
|---|---|
| 創業 | 1994 年 |
| 統一編号(台湾) | 89899512 |
| 従業員 | 30 名以上 |
| 本社 | 台湾 新北市樹林区俊安街 17 巷 8–10 号(23865) |
| 工場 | 台湾 新北市樹林区俊興街 269 号 |
| 営業時間 | 月曜–金曜 08:00–17:00(台湾時間、日本時間 +1 時間) |
設備と生産
| 工場面積 | 約 3,300 m²(1,000 坪、2024 年から) |
|---|---|
| 年産 | 1,000 トン |
| 月産 | 2 億本 |
| 圧造機・転造機 | 24 台(2000 年に現在の台数へ) |
| 工程 | 生産 → 検査 → 梱包 → 出荷を敷地内で一貫 |
| 検査設備 | 立形 2.5D 投影機(2009 年)、横形 2.5D 投影機(2020 年)、ロックウェル硬度計(2020 年)、光学式画像検査機、自動梱包設備 |
年産 1,000 トンと月産 2 億本は、割り算すると 1 本あたり平均 0.42 g になります。 M3×8 が約 0.8 g、M2×6 が約 0.26 g ですから、 主力が M1.0–M5.0 だという説明と矛盾しません。 数字を並べるときは、こうして噛み合うかどうかまで確かめられる形で出します。
認証
| ISO 9001:2015 | 認証番号 020460/GCL International Ltd 範囲:Manufacture and Sales of Screws, Nuts and Fasteners |
|---|---|
| ISO 14001:2015 | 認証番号 67E01741/GCL International Ltd 範囲:Manufacture and Sales Activities Related to Screws, Nuts and Fasteners |
いずれも 2024 年 2 月 24 日に更新しています。 取得の順は 1999 年に ISO 9002、2018 年に ISO 9001:2015、2021 年に ISO 14001:2015 です。
父が作っていたのは、一種類のねじでした
営業マネージャーの吳振維がお父さんの話をするとき、出てくるのは一文だけです。 「うちの親父は、一生同じねじを作っていた」。
この業界では平凡に聞こえますが、実際には簡単ではありません。 一種類を一生というのは、同じ寸法、同じ金型、同じ条件を、 目で見なくても異常が分かるところまで繰り返すという意味です。 当時は 2.5D 投影機も光学選別機もありません。品質は手の感覚と記憶で持たせていました。
登記の順番も同じことを示しています。工場が 1986 年、会社が 1994 年。 仕事を探しに会社を作ったのではなく、先に機械が回っていました。
苗栗、沙鹿、そして北へ
前の節のお父さんの名前は吳傑文といいます。会社の登記上の代表者で、 1987 年にこの商売を始めた人です。
吳傑文は苗栗の農村で育ち、沙鹿の高等職業学校を働きながら出ています。 昼に学校で夜に仕事、あるいはその逆という形でした。 学校を終えてから北部へ出てねじの技術を習いますが、それは事務所勤めではなく、 親方について一番下から覚える形の修業です。
最初は台湾全土の卸から始めています。金物店と代理店を一軒ずつ回り、 どの寸法を誰が使い、何が品切れしているかを覚える仕事です。 貿易はその後でした。
この順番が会社の性格を決めています。 卸から入った人のねじの見方は、工場から入った人とは違います。 先に見えるのが「客が何を要るか」で、「機械で何が回せるか」ではありません。
虎の頭は干支です。デザインの意図ではありません
虎牌の赤い虎の頭に、ブランド戦略のような背景はありません。経営者の干支です。 台湾の小さな会社はこういう名前の付け方をします。干支、地名、子どもの名前。 「維勳」も同じで、息子の名から維、娘の名から勳を取っています。 マーケティング部門が作ったものではなく、この会社がそういう会社だというだけです。
他社が断ったので、うちが受けました
なぜ他社から移ってきたのかと聞くと、吳振維は価格にも品質にも触れません。 挙がるのはこういう例です。前の取引先が小分け梱包を断ったメーカーがあり、 当社は受けました。その客先は今も続いています。
小分けは技術の問題ではありません。詰め替えはラインを止め、人を取り、工程を一つ増やします。 大口向けに組まれた工場にとっては割に合わない仕事で、答えは「できません」になります。
| 客先が詰まっていたところ | 前の取引先の回答 |
|---|---|
| 寸法を一箇所変えたい | 金型変更が必要、数量が足りない |
| 小分け梱包がほしい | ラインを止めて詰め替えるのは割に合わない |
| 納期を守ってほしい | 小口は大口の後ろに並ぶため、繰り返し遅れる |
| 黒染めが黒くない | これが限界です |
四件とも、より高度な技術が要る話ではありません。 手間を引き受ける側に回る意思があるかどうかだけの違いです。
ねじはジグソーパズルだと言います
この商売をどう見ているかと聞くと、こう返ってきます。 「私にとってねじはジグソーパズルです。頭の形、先端の形、ねじ山の種類、全部が組み合わせなので」。
比喩のように聞こえますが、説明としてそのまま正確です。 ねじは一つのものではなく選択の集合で、頭、リセス、ねじ山、材質、表面処理を掛け合わせた数は、 カタログに載せられる範囲をはるかに超えます。客先が要るピースは、たいてい一覧に載っていません。 当社のカタログを品番順ではなく選び方の順に並べているのは、そのためです。
ねじ問屋が、父を潰さずにおいてくれた
創業初期の維勳は、主にねじ問屋へ納めていました。理由について吳振維は率直です。 卸のほうが資金繰りが安定していて、不渡りに遭いにくかった。
これは理念ではなく、小さな会社の算数です。 直需の客先は単価は良いが支払いが遅く、焦げつく危険も大きい。問屋は薄いが、きちんと払う。 先代の世代は、生き残るほうを選んでいます。
「あのねじ問屋さんたちには今も感謝しています。おかげで親父は潰れずに済みました」。 この一言をここに置いているのは、次に起きたことを説明するからです。 派手ではない安定した年月が、二代目が危険を取れる余地を作りました。
二代目がやったのは、「特注」を量産にすることでした
代替わり後の方向は開発で、結果は一文で言えます。 特殊な小ねじを、単品ではなく量産で出せるようにしたことです。
出荷先には計測機器メーカーが相応の割合を占めていて、その部品には共通の形があります。 小さく、公差が厳しく、数量はほどほどで、止められない。 一般のねじ工場が敬遠する帯であり、当社の設備がちょうど合う帯でもあります。
「作れる」と「量産できる」は別の主張です。 機械加工屋なら特殊なねじを一本削ってくれます。 同じものを十万本、納期どおりとなると、金型と工程と検査が要ります。 前の節の四件に答えられたのも同じ理由で、 手間を引き受けるのは、それを担げる場合にだけ成り立ちます。 初代が会社を存続させ、二代目が「特注」を生産能力に変えました。
「これが限界です」と言われた黒染め
ある客先は、前の取引先で黒染めが黒くなりませんでした。 営業からの回答は、無理です、打つ手がありません、これが限界です、というものでした。 当社で処理しています。 「問題としては小さい。ただ、客先の側では小さくない」。
この件は他の三件と性質が違います。あちらは「やらない」で、こちらは「できない」です。 後者のほうが多く、そして反論しにくい。 本当の限界なのか、試す気がないだけなのか、客先には見分ける手段がないからです。
黒染めが黒くならないのが実際に問題になる理由も書いておきます。 黒染めの発色は浴の化学、温度、前処理の清浄度、後の防錆油で決まります。 皮膜自体の防食性は限られていて、外観がこの工程の成果のほとんどです。 黒くない黒染めは、その工程の目的を達成していません。
自社で作り、自社で売り、図面の直し方まで申し上げます
維勳は製造と販売を直接行っています。間に商社は入りません。実務上の違いは二つです。
- 中間マージンがないこと。これは分かりやすいほうです。
- 技術的な質問に答えるのが、その部品を作っている本人だということ。 商社を介すと、質問が一方向に伝わり、答えがもう一方向に戻ってきます。 伝えるのは現場にいなかった人です。図面の話で、その差がいちばん効きます。
ですから当社は図面どおりに作るだけでは終えません。 この頭径はそこまで大きくなくてよい、このねじ長は短くすれば材料が減る、 この公差は用途に対して厳しすぎる、この寸法なら標準品のほうが安い。 最後の一つは本気で申し上げています。 標準品で解決するならそう言います。その仕事で当社の利益は減り、 お客様は見当違いのところに払わずに済み、次の質問でまた来ていただけます。 標準品を一度も勧めない供給者の「できます」は、値打ちが分かりません。
ワッシャー一種類で、年間百万個
具体例を一つ。協力先と共同開発したワッシャーが、現在は年間百万個で流れています。 図面どおりに作ったものではありません。共同開発というのは、 その形になるまでに当社が関わっているという意味です。 そして試作ではありません。年間百万個は実現可能性の問題ではなく、安定性の問題です。
ねじだけではありません。ワッシャー、ナット、リベット、ばねも範囲に入ります。 何に使われているかは書きません。客先名を伏せても用途を書けば同じことで、 用途は会社を特定します。書くには先方の書面での同意が要りますし、 同じ決まりがお客様自身を守ります。
「うちになければ、探してきます」
なぜ客先が続くのかという問いへの答えは、技術でも価格でもありません。 「話を聞いて、解決策を探す気があるからだと思います。 要件さえ分かれば、それを満たせる工場を探しに行きます」。
製造者であり、自社で作らない台湾製部品の供給者でもあるという二重の役割は、 ここで効きます。上乗せのマージンではなく、聞く窓口が一つで済むということです。 当社で作るものは当社で作り、作らないものは台湾でできる工場を探します。 五種類の部品を集めている購買にとって、これは金額以上の節約になります。
何を聞いていただけるか
ねじを十五年以上作ってきた人間が答えられるのは、こういう質問です。
- その寸法が作れるかどうか、何工程の圧造になるか
- 頭の形の変更が金型の手直しで済むか、新規一式になるか
- めっき後にねじが入らなくなる寸法かどうか
- その寸法帯でその規格が有効かどうか
- 下穴をいくつにすべきか、今の穴でボスが割れる理由は何か
- その寸法帯でその数量が現実的かどうか
- ねじを変えて公差の積み上がりが解決するか、その場合に再検証が要る範囲はどこか
そして答えられないことは、答えられないと申し上げます。 残りを裏づけているのはそこです。 何にでも「できます」と言う供給者では、どの「できます」が本当だったのか分かりません。
なぜ特注ねじが必要になるのか
よく受ける質問の一つです。標準品がこれだけあるのに、なぜ特注ねじが要るのか。 「全部組み上がった時点で、いちばん安く変えられるのがねじだからです」。
設計の初期にねじが問題になることはまれで、標準品を選んで先へ進みます。 問題が出るのは組立の段階です。頭が筐体に当たる、ねじ山が底突きする、 ドライバーが届かない、皿の角度が合わない。
| 変更するもの | かかるもの |
|---|---|
| 筐体・機構部品 | 金型変更は六桁に達することがあり、日程は月単位 |
| 基板 | 再レイアウトと再検証 |
| 鋳造品・プレス品 | 金型、トライ、初物検査をやり直し |
| ねじ | 金型の手直しか仕様変更。桁が違う |
ですから特注ねじの需要は、最初から特別なものがほしいという話ではありません。 組み上がらないと分かった時点で、動かせるものがねじしか残っていないという話です。
お客様の図面を直します。理由も申し上げます
「私は客先の図面を直すのが好きな人間です」。
細かいのではありません。ねじの図面は、現場に立ったことのない人が描く場合が多くあります。 描き手の落ち度ではなく、圧造、転造、めっき、組立の実際の限界が CAD からは見えないためです。 画面の上で完璧なものが、ラインで組み上がらないことがあります。
- 用途に対して厳しすぎる公差。原価と不良率が理由なく上がります
- めっきの取り代が残っていない図面。M1–M1.4 では処理後にねじが入りません
- 圧造の限界と喧嘩する頭。軸径に対して頭径が大きすぎると一工程で出ません
- 他の材料から写した下穴。割れるか、効かないかのどちらかになります
- 合っていないリセス。自動機でロットごとカムアウトします
こうした点を指摘して、理由を申し上げます。 変更したほうが良いという答えになることもあれば、標準品で解決するという答えになることもあります。
1999 年にフリーダイヤルの FAX を引いた会社です
創業から五年ほどの時点で、当社は 0800-271327 と 0800-010300 という 通話料無料の FAX 番号を引いています。 当時、見積依頼はほとんど FAX で届いていました。
この一行が示しているのは設備ではありません。 この会社が早い段階から「客がうちをどうやって見つけるか」を考えていたということです。 25 年後に同じ会社が検索と技術記事に時間を使っているのは、その延長線上にあります。
まだ出せていない数字
この会社について公開できる事実は上に全部書きました。 まだ確認が取れていない項目は、書かずに空けてあります。 埋まり次第ここに追記します。
- 納期遵守率。算出しているかどうかから確認中です。 数字が出るまで「納期が安定しています」とは書きません。 前の取引先で痛い目に遭った購買担当者にとって、 根拠のないその一文はむしろ逆効果だからです。
- 光学式画像検査機の実際の検出限界。 市販のねじ用選別機は M2 から M16 あたりが標準的な適用範囲で、 当社の主力はその下端にかかります。 M2 未満をどう全数確認しているのかは、答えが出たら書きます。
- 熱処理とめっきが自社か外注か。 ねじ工場の多くはこの二工程を外に出しています。 当社がどうなのかは、確認してから明記します。
- 金型費用の扱い。 初回だけ負担なのか単価に載せるのか、リピートでも取るのか、保管期間はどうか。 条件が固まったら書きます。
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| メール | sales@tigerfasteners.com |
|---|---|
| 電話 | +886-2-2688-1511/+886-2-2689-7516 |
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