インプラントの上部構造が半年で揺れる:10 万回の繰返し荷重で、アバットメントスクリューの戻しトルクは一方の系で 36〜52% 低下、もう一方は 25% 未満
2007 年 10 月、台湾の掲示板 PTT の歯科板に、下の奥歯のインプラントが半年で手で揺らせるほどになり、歯科医師からインプラント体ではなく連結部のねじが緩んだと言われた、なぜ半年で緩むのか、という質問が載りました。2025 年、ソウル大学校歯科病院の Lee らは、2 つのインプラントシステムのアバットメントスクリューを 20〜40 Ncm で締め付け、斜め方向から 10 万回の繰返し荷重をかけています。一方のシステムでは戻しトルクが 36.5〜51.8% 低下し、もう一方はすべて 25% 未満でした。このページはねじの力学的なしくみだけを扱うもので、医療上の助言ではありません。被せ物が揺れる場合は歯科医師に相談してください。読了まで約 10 分です。
2007 年の質問
出典は PTT の teeth_salon 板に 2007 年 10 月 24 日に投稿された返信「Re: [問題] 為什麼 植牙 會搖?」で、回答した歯科医師が質問者の文章を段落ごとに引用しています。 質問者は約半年前に下顎臼歯部のインプラント治療を終え、最近になって手で揺らすと左右に約 15 度傾くことに気づきました。 受診した歯科医師は、インプラント体に問題はなく、被せ物の中の連結部(質問者の言う「轉接頭」)のねじが緩んだのだと判断しています。 質問者の疑問は、X 線を撮らずにインプラント体の問題ではないと言えるのか、ねじはなぜ緩むのか、半年で緩むのは普通なのか、の 3 点でした。
回答した歯科医師は、ねじにはねじ込んだときの応力があり、それが少しずつ解放されるうえに、歯肉や咬合力、舌に押されることで緩むことがある、と説明しています。 なぜ半年なのかについては、原因は多く確かな答えは出せない、インプラント自体の設計にも関係する、としています。 片側だけが緩んだのは、そちら側でよく噛むからかという問いには、関係があるかもしれない、咬合の調整が必要かもしれないと答え、最後は元の歯科医師に診てもらうのが一番だと勧めています。
この回答には、測定できる問いが 3 つ含まれています。締め付けた応力は自然に抜けるのか、繰り返し噛むとどれだけ失われるのか、設計によって差があるのか。 18 年後の論文が、このうち後の 2 つを同じ試験で扱っています。
連結部のねじが締め付けているもの
質問者の言う連結部は、論文ではアバットメントと呼ばれます。よくあるインプラントの構造は下から順に、骨に埋入されたインプラント体(フィクスチャー)、 その上に連結するアバットメント、さらにその上の上部構造(クラウン)の 3 層です(一般的な構造の説明で、論文の内容ではありません。2 本の論文の試料はインプラント体・アバットメント・ねじだけで、クラウンはありません)。アバットメントスクリューはアバットメントの中心を通ってインプラント体の内部のめねじにねじ込まれます。 Lee らは、軸力が締付け力となってアバットメントとインプラント体の密な接触を保つ、と書いています。
締め付けるとねじは伸ばされ、その戻ろうとする力がアバットメントとインプラント体を締結します。これが軸力(予張力、preload)です。 咬合力はアバットメントをこじ開けようとし、軸力がそれに抵抗します。Lee らは序論で他の文献を引用し、与えたトルクのうち軸力になるのは約 8〜10% で、残りはねじ頭部とアバットメントの間、およびねじ部の摩擦で消費されると書いています。 Sagheb らは背景の節で、機械工学の通則として、トルクの約 90% が摩擦に使われ、内訳は座面約 50%、ねじ部約 40% だとしています。 摩擦がわずかに変わるだけで、同じトルクで得られる軸力が変わるということです。
このねじは小さなものです。Sagheb らが電子顕微鏡で測った試料のねじは、有効径 1.74 mm、座面外径 2.5 mm でした。 2 つの論文の締付けトルクは 20〜40 Ncm(0.2〜0.4 N·m)の範囲です。当サイトのメガネのねじのページでは M3〜M6 の鋼製小ねじを 0.1〜1 N·m で締めた試験と振動による緩みを扱いましたが、 こちらはチタン合金のねじで、荷重は斜め方向の繰返し咬合です。数値をそのまま当てはめることはできません。
10 万回の繰返し荷重のあと
Lee らが比較したのは、同じメーカー(Osstem)の 2 つのシステムです。論文によれば、TSIII は従来型のアバットメントスクリュー、KSIII は頭部径が小さく、ねじ山の輪郭が細く、呼び長さが長いねじを使っています。 どちらも Ø4.0 × 10 mm のインプラント体とストレートアバットメントを用い、インプラント体は純チタン Grade 4、アバットメントとねじは Ti-6Al-4V です。
| 手順 | 内容 |
|---|---|
| 群分け | 2 システム × 締付けトルク 5 水準(20・25・30・35・40 Ncm)、各群 5 試料、計 50 試料 |
| 締付け | 校正済みのデジタルトルクゲージで、約 1 rpm の一定速度で所定トルクまで締付け |
| T1 | 締付けから 5 分後に 1 回目の戻しトルクを測定(締付け直後のへたりを見る) |
| 再締付け | T1 測定後に同じトルクで締め直す。論文は初期軸力を回復するためとしている |
| 繰返し荷重 | 片持ち疲労試験、150 N・14 Hz・100,000 回、インプラント長軸に対し 30°、ISO 14801 に準拠 |
| T2 | 荷重終了直後に戻しトルクを測定。低下率 = 100 ×(T1 − T2)÷ T1 |
| 締付けトルク | TSIII T1 | TSIII T2 | TSIII 低下率 | KSIII T1 | KSIII T2 | KSIII 低下率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 20 | 16.4 | 7.9 | 51.8% | 18.2 | 14.0 | 23.1% |
| 25 | 19.3 | 10.1 | 47.7% | 20.8 | 17.4 | 16.3% |
| 30 | 23.1 | 14.0 | 39.4% | 27.1 | 21.5 | 20.7% |
| 35 | 30.3 | 19.2 | 36.5% | 33.1 | 26.9 | 18.7% |
| 40 | 29.3 | 18.1 | 38.2% | 32.2 | 24.7 | 23.3% |
TSIII は締付けトルクが高いほど低下率が小さくなり、35 Ncm で最小、40 Ncm では 38.2% に戻っています。20 Ncm と 35 Ncm の差は統計的に有意でした(Tukey 検定 p=0.008)。 KSIII は 5 水準すべてで 25% 未満で、水準間に有意差はありません。同じトルクで比べると、すべての水準で両システムの差は有意でした(p<0.001)。
絶対値で見ると、TSIII を 20 Ncm で締めた試料は、10 万回のあと 7.9 Ncm で外れました。締付けトルクの 4 割に届きません(当サイト換算で 39.5%)。 KSIII を 35 Ncm で締めた試料は、10 万回のあとも外すのに 26.9 Ncm が必要でした。
T1 の列にも情報があります。締付けから 5 分、まだ荷重をかけていない段階で、戻しトルクは締付けトルクの 73〜87%(TSIII)、81〜95%(KSIII、いずれも当サイト換算)でした。 Lee らはこれをへたり(接触面の微小な凹凸がつぶれて軸力がすぐに下がる現象)によるものとし、序論では Haack らの報告として、締付け後数分で戻しトルクが 20〜30% 下がりうると引用しています。 ただし、戻しトルクはもともと締付けトルクと等しくなるものではないので、この比率をそのまま軸力の低下量と読むことはできません。
原文と照らして合わない 4 点
この論文は表がそろっているので、論文自身の数値で検算できます。当サイトで検算したところ、本文の記述と合わない点が 4 つありました。
| 論文の記述 | 論文自身の数値で見ると |
|---|---|
| 要旨と §3.3:TSIII の低下は KSIII の平均約 2.5〜3.0 倍 | 5 水準の比は 2.24・2.93・1.90・1.95・1.64。5 水準の平均は 42.7% 対 20.4% で約 2.1 倍。2.5〜3.0 に入るのは 25 Ncm だけ(当サイト換算) |
| 結論 (2):両システムとも 35 Ncm で低下が最小 | そう言えるのは TSIII だけ。KSIII の最小は 25 Ncm の 16.3% で、論文自身も KSIII の水準間に有意差はないとしている |
| 表題では差をアバットメントスクリューの設計に帰している | §2.1 はねじの設計が違うと述べたうえで、同じ節で両者の唯一の違いはインプラント体とアバットメントの連結形状だとも書いている。差がねじによるのか連結によるのかは論文からは切り分けられない |
| 低下率の分母は T1 | T1 測定後にねじを締め直してから疲労試験にかけており、T2 の出発点は 2 回目の締付け。その時点の戻しトルクは測っていない |
4 点目は「繰返し荷重による低下」という数値の読み方に関わります。次の節の Sagheb らは、別のカーボンコーティングねじで、同じねじを 2 回目に締めたときの平均軸力が 1 回目より低いことを測っています。 2 回目の軸力が 1 回目より低ければ、T1 から T2 への差の一部は再締付けによるもので、すべてが 10 万回の繰返し荷重によるとは言えません。論文は両者を分けておらず、これは当サイトの推論です。
ほかに測定上の制約が 2 つあります。1 つは、Lee らが測ったのは戻しトルクで、軸力ではないこと。戻しトルクは摩擦の影響を受けるので、摩擦が変われば値も変わります。 もう 1 つは、表 2 の説明に「修正後の結果」とあるものの、何を修正したのかが書かれていないことです。このページは現行の全文に従って引用しています。
このコーティングねじは 2 回目の締付けで、平均軸力が 1 回目を下回った
ドイツ・マインツ大学医療センターの Sagheb らが 2023 年に行った試験には繰返し荷重はなく、同じねじを締め緩めし、そのたびに軸力を直接測るという 1 点に絞っています。
| 項目 | 結果 |
|---|---|
| 試料 | 未使用のインプラント体、仮アバットメント、カーボンコーティングしたチタン合金製アバットメントスクリュー(Nobel Biocare)25 組、乾燥・無潤滑 |
| 手順 | 各ねじを 25 Ncm で締め、60 秒保持してから緩める操作を 10 回。2 つのロードセルで軸力とねじ部摩擦分を測定 |
| 軸力 | 1 回目 329.9 ± 33.3 N → 10 回目 253.7 ± 36.8 N(p<0.0001) |
| 回ごとの差 | 1→2 回目で平均 17.4 N、2→3 回目で 13.8 N 低下。以降、隣り合う回の間に有意差はなく、全体として単調に低下 |
| 摩擦係数 | 軸力から逆算(VDI 2230 第 1 部による)、0.33 ± 0.04 → 0.44 ± 0.07 |
| ねじ部摩擦分 | 10 回の間に傾向なし、有意差なし(p=0.3005) |
10 回締めたあと、同じ 25 Ncm で得られる軸力は 23.1% 少なくなっています(当サイト換算)。1 回目の時点でも試料間のばらつきは大きく、255.7〜383.9 N でした。
摩擦はどこで増えたのでしょうか。ねじ部の分には 10 回の間で明確な傾向が見られず、回の間に有意差もなかったので、著者は増えたのはねじ頭部の座面の摩擦だと推定しています。 10 回締めたあと、すべてのねじで頭部と軸部の境目に表面の変化が肉眼で見え、50 倍の電子顕微鏡像では座面に摩耗痕がありました。 著者の結論は、試適で使ったねじを最終締付けに再使用すると、最適な軸力が得られない可能性がある、というものです。 一方で、摩耗の形はねじ頭部とアバットメントの接触面の形状によるので、連結方式やアバットメントが違えば結果も違いうる、とも書いています。
当サイトの別の 2 つのページは別の試験(このページの出典外)を引いていますが、向きは同じです。メガネのねじのページでは M5 非熱処理品を締め直すとトルク係数が大きくなり、 同じボルトを 20 回締め直すページでは受入れ状態の M8 ボルトの軸力が回数とともに下がりました(エンジン油を差した組は逆に上がっています)。 3 つの試験は材料も寸法も潤滑も違い、数値は互いに当てはめられません。共通して言えるのは、それぞれ試験したねじでは、一度外して締め直すと同じトルク値で得られる締付け力が変わった、ということだけです。
2 つの論文を元の質問に戻す
回答した歯科医師の言う「応力が少しずつ解放される」は、この 2 本の論文の 2 つの段階に対応します。締付け後数分のへたりは Lee らが T1 でとらえようとした部分、繰り返し力を受けたあとの低下は T1 から T2 の部分です。 「インプラントの設計にも関係する」も対応しています。同じ手順で、2 つのシステムの低下率はおよそ 2 倍違いました。
ただし、戻しトルクが小さくなったことは、ねじが戻り回転したことと同じではありません(これは当サイトの見方で、2 本の論文はこの区別をしていません)。当サイトのねじが緩む理由では、「緩む」を、ねじが回り戻った場合と、ねじは動かずに締付け力が消えた場合の 2 つに分けました。 Lee らは試験終了時の戻しトルクしか測っていないので、どちらが起きたのかも、10 万回の間に低下がどう進んだのかも分かりません。 ホイールボルトのページの論文は、初期軸力が足りないと最初の数周で軸力が落ちるとしていますが、アバットメントスクリューも前半に集中するのかは、途中の測定がないこの論文からは言えません。
質問者の被せ物が揺れたのは半年後です。Lee らは 10 万回をおよそ 1〜2 か月分の咀嚼に相当するとしていますが、その換算の根拠は書いておらず、限界の節では 10 万回は短い使用期間にすぎないと自ら述べています。 半年後にどうなるかについて、この論文にデータはありません。
実務での扱い
読者を 2 つに分けて書きます。このページは医療上の助言ではありません。外すかどうか、ねじを替えるかどうか、何 Ncm で締めるか、どのシステムを選ぶかは、口腔内の状態を見たうえで歯科医師が判断することです。
インプラントの被せ物が揺れる方
- 治療を受けた歯科医院に相談してください。PTT で回答した歯科医師も同じことを勧めています。元の歯科医師がインプラント体の状態をいちばんよく把握しています。揺れの原因はねじとは限らず、判断は歯科医師が行います。
- 記録を持っていきましょう。いつから揺れ始めたか、揺れる方向、片側だけか、その側でよく噛むか、揺れる前に硬いものを噛んだか。質問者が書いていたのもこうした点で、メモしておくと説明しやすくなります。
- 論文が答えられる範囲を知っておきましょう。論文が示しているのは、体外での斜め方向の繰返し荷重でねじの戻しトルクが下がり、この試験では 2 つのシステムの間でその程度がおよそ 2 倍違ったということです。あなたの 1 本をどうすべきかは示していません。
小ねじの締結を設計・検証する技術者
- 再締付けと繰返し荷重を分けて測ります。Lee らの手順は、締付け、T1 測定、再締付け、荷重、T2 測定で、再締付け時の値は測っていません。自社の検証では再締付け後にもう一度測ると、どの段階が荷重によるものか切り分けられます。
- 可能なら軸力を直接測ります。戻しトルクは測りやすい反面、摩擦とともに変わります。Sagheb らはロードセルで軸力を直接測ったので、摩擦の増加がねじ部ではなく座面で起きていると分かりました。
- 設計を比べるときは、トルク水準ごとに比べます。TSIII の低下率はトルクによって 51.8% から 36.5% まで動き、KSIII はほとんど動きませんでした。1 水準だけで比べると、トルクに敏感かどうかという違いを見落とします。
- 仮組みに使ったねじを再使用できるか、先に確かめます。Sagheb らの結論は試験したカーボンコーティングのインプラントねじに限られ、試適で使ったねじの再使用は最適な軸力を得るうえで不利になりうる、というものです。一般の小ねじへの拡張は当サイトの技術的な提案で、論文は検証していません。軸力の安定が重要な締結では、仮組みで締めたねじを再使用したときの軸力低下を試験したうえで、本組立てで新品を指定するかを決め、保守マニュアルにも書いておきます。
- 荷重方向は実際に合わせます。Lee らはインプラント長軸に対し 30° の方向から荷重をかけ、軸から外れた咬合力を模擬しました。実際の締結が軸から外れた荷重を受けるなら、検証手順にも相応の角度を入れます。ただし、この研究は純粋な軸方向荷重と斜め荷重の結果を比べてはいません。
このページから言えないこと
2 本とも in vitro 試験です。Lee らが比べたのは 1 社の 2 システムだけで、各群 5 試料、荷重は 10 万回、温度サイクルや口腔内の湿度、微生物の影響は再現しておらず、表面観察もしていません。 測ったのは戻しトルクで軸力ではなく、低下率の分母は再締付け前の T1 です。KSIII が優れていたのはこの手順での戻しトルクであり、臨床で緩みが少ないとは読めません。著者自身も臨床試験での確認が必要だとしています。 35 Ncm は TSIII で 5 水準のうち低下が最小だった水準にすぎず、誰かに向けた締付けの推奨値ではありません。インプラントのねじを何 Ncm で締めるかはメーカーの指示と歯科医師によります。 Sagheb らは 1 社のカーボンコーティングねじと仮アバットメントだけを使い、乾燥・無潤滑で、測定のためにアバットメントとインプラント体の間に 0.10 mm のすき間を残しています。両者が実際に接触している状態とは異なる、というのは当サイトの推論です。著者も、摩耗の形はねじ頭部とアバットメントの接触面の形状によるので、ほかの連結方式やアバットメントでは結果が違いうると述べています。 このページの比、百分率、T1 と締付けトルクの比は当サイトの換算で、「再締付けの影響が繰返し荷重の低下に混ざりうる」は当サイトの推論です。どちらの論文も直接には検証していません。 PTT の事例の原因を論文は答えられません。回答した歯科医師の言うとおり、原因は多岐にわたります。
この記事は六つの手順のどれか一つには収まりません。手順をまたいで出てくるか、組み付けたあとに出てくる話です。ここに行き着く判断がどこで下されているかはねじの決め方にまとめてあります。
よくある質問
インプラントのアバットメントスクリューは、咬合荷重でどれくらいトルクを失いますか。
Lee らの 2025 年の in vitro 試験では、2 つのシステムのアバットメントスクリューを 20〜40 Ncm で締め、150 N・14 Hz・10 万回・30° 方向の繰返し荷重をかけました。TSIII の戻しトルクは 36.5〜51.8% 低下し、KSIII はすべて 25% 未満でした。戻しトルクの値で、軸力でも臨床データでもありません。
アバットメントスクリューは強く締めるほど緩みにくいですか。
Lee らの TSIII では 20〜35 Ncm の範囲で締付けトルクが高いほど低下率が小さくなりましたが、40 Ncm では 38.2% に戻りました。KSIII では 5 水準の間に有意差はありません。インプラントのねじを何 Ncm で締めるかはメーカーの指示と歯科医師の判断によるもので、この論文は推奨値ではありません。
同じアバットメントスクリューを繰り返し締めるとどうなりますか。
Sagheb らの 2023 年の試験では、カーボンコーティングしたチタン合金ねじ 25 本をそれぞれ 25 Ncm で 10 回締め、軸力は平均 329.9 N から 253.7 N に、逆算した摩擦係数は 0.33 から 0.44 に変わりました。ねじ部の摩擦分には明確な傾向も有意差もなく、著者は増えたのは座面の摩擦だと推定しています。
インプラントの被せ物が揺れるとき、このページを見て自分で対処できますか。
できません。このページはねじの力学的なしくみを説明するもので、医療上の助言ではありません。揺れの原因はねじだけではないので、治療を受けた歯科医院で診てもらい、揺れ始めた時期や片側かどうか、噛み癖などの記録を伝えてください。
参考資料
- Lee J-T, Lee J-C, Han D-W, Kim B(2025)—— Effect of Abutment Screw Design on Torque Loss Under Cyclic Fatigue Loading: A Comparison of TSIII and KSIII Implant Systems,Bioengineering 12(10):1131
- Sagheb K, Görgen C-I, Döll S, Schmidtmann I, Wentaschek S(2023)—— Preload and friction in an implant–abutment–screw complex including a carbon-coated titanium alloy abutment screw: an in vitro study,International Journal of Implant Dentistry 9:7
- PTT teeth_salon(2007-10-24)—— Re: [問題] 為什麼 植牙 會搖?(中国語)
- メガネのねじがすぐ緩む:小ねじはふだん強度の 1 割しか使っておらず、締め直すとトルク係数は 0.27 から 0.48 に
- 同じボルトを 20 回締め直す:受入れ状態の軸力は 22.8 kN から 15.7 kN へ、エンジン油を差した組は 2 割増えた
- ねじが緩む理由:一つの語に、別々の二つのことが入っています
- タイヤ交換後の増し締めは何のためか:締付け不足のボルトは最初の数周で軸力が落ち、緩んだホイールボルトは早く折れる
2 本の論文の全文(Europe PMC、CC BY)は当サイトで読み、表の数値を 1 つずつ転記したうえで、Lee らの表 1・表 2 から低下率を再計算しました(TSIII 35 Ncm は再計算で 36.6%、論文は 36.5%。表の T1・T2 の平均値がすでに丸められているためと考えられますが、論文は理由を書いていません)。2 システムの低下率の比、T1 と締付けトルクの比、Sagheb らの 23.1% は当サイトの換算です。「へたり」「8〜10%」「Haack らの 20〜30%」は Lee らが序論で引用した他の文献で、当サイトは原文を読んでいません。このページは医療上の助言ではありません。
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